30坪でも広く見せる。「回遊動線」と「吹き抜け」でアパートの窮屈さを解消する設計術

プランニング/家づくりのお役立ち情報

「せっかく注文住宅を建てるなら、広いリビングが欲しい!」

「子供たちが走り回れるような、開放的なお家にしたい!」

 夢は膨らみますが、いざ土地を探し、見積もりを取ってみると……。

 長岡市内の土地価格の相場や建築資材の値上がりで、「正直、そこまで大きな家は予算的に厳しいかも……」という現実に直面することもあるかもしれません。

でも、諦めないでください。

 実は、「家の広さ(坪数)」と「住んで感じる広さ(開放感)」は、イコールではないんです。

 たとえ30坪くらいのコンパクトなお家でも、設計の工夫次第で、40坪くらいのお家のように広く見せることができます。

 アパートの「狭い、暗い、動線が悪い」というストレスを解消し、家事が劇的にラクになる。

 そんな設計テクニックをご紹介します。


広く見せるコツはできるだけ「廊下をなくす」こと。

 アパートや昔ながらの家には、必ず「廊下」がありますよね。

 玄関からリビングへの廊下、お風呂へ行くための廊下……。

 でも、よく考えてみてください。

 廊下は「ただ通るだけの場所」です。ここに家族が集まってくつろぐことはありません。

 限られた予算と坪数の中で、この「通るだけの場所」を極力なくして、その分をリビングに取り込んでしまったらどうでしょうか?

高性能住宅だからできる「ドアのない暮らし」

「えっ、廊下がなかったら、玄関の冷気が伝わってくるんじゃない?」

 そう心配されるのも無理はありません。

 でも、ここで効いてくるのが、第1回・第2回の記事でお話しした「高気密・高断熱」の性能です。

 断熱性能が高いお家なら、玄関とリビングを仕切るドアをなくしても、寒く感じません。

 廊下のスペースがそのままLDKと一体になるので、同じ30坪でも、視覚的な広さは劇的にアップします。

廊下をなくしてリビングと一体化した開放的な間取りの実例写真
玄関ホールからLDKまで仕切りのない間取り。視線が抜けるので、実際の畳数以上に広く感じます。

 また廊下を通路だけの空間にしないように、廊下壁面にオープン収納を作るのもオススメです。


「吹き抜け」は寒い? それは昔の話です。

 開放感を出すための最強のツールが「吹き抜け」です。

 天井が高くなるだけで、空間のボリュームは何倍にも感じられます。

 さらに、曇り空が多い長岡の冬において、高い位置にある窓から光を取り込める吹き抜けは、リビングを明るく保つためにも非常に有効です。

「吹き抜け=寒い」の誤解を解く

 親御さん世代からは「吹き抜けなんて作ったら、暖房が効かなくて寒いわよ!」と反対されるかもしれません。

 確かに、昔のスカスカな家(低気密・低断熱)では、暖かい空気が全部上に逃げてしまい、1階は底冷えしました。

 しかし、今の高性能住宅では逆です。

 「吹き抜けは、家全体の空気を循環させるための装置」になります。

 1階のエアコンで暖めた空気が吹き抜けを通って2階へ上がり、シーリングファンでゆっくり循環させる。

 これによって、「1階のリビングも、2階の寝室も、温度差がなくずっと暖かい」という環境が作れるのです。

 2階で遊ぶ子どもたちの笑い声が、キッチンにいるママにも届く。

 「ご飯だよ〜!」と呼べば、すぐに返事が返ってくる。

 吹き抜けは、家族の絆を繋ぐ役割も果たしてくれます。

高い天井と高窓から光が入る明るい吹き抜けリビングの内観
どんよりした冬の長岡でも、吹き抜けがあればこんなに明るい! 家族の気配も感じられます。

行き止まりなし! 子どもも大喜びの「回遊動線(かいゆうどうせん)」

アパート暮らしのママの悩みで多いのが、

「洗濯機を回して、ベランダに干して、キッチンに戻って……あっちに行ったりこっちに来たり、移動だけで疲れちゃう!」

という「家事動線の悪さ」です。

 そこで取り入れたいのが、家の中に行き止まりを作らない「回遊動線(ぐるぐる回れる間取り)」です。

ママには「時短」、子どもには「遊び場」

例えば、こんな間取りはいかがでしょうか?

  1. キッチンを中心に置く。
  2. キッチンの左に行くと「洗面脱衣室・ランドリー」へ。
  3. キッチンの右に行くと「ダイニング・リビング」へ。
  4. ランドリーとリビングも繋がっている。

 つまり、キッチンを中心に「8の字」「円」を描くように動けるのです。

 これなら、料理の合間に洗濯物を干すのも最短距離。後ろを振り返ればすぐにダイニングテーブル。家事の歩数が激減します。

 そして、この「行き止まりのない間取り」は、子供たちにとって最高の遊び場になります。

 兄弟でぐるぐる追いかけっこをするだけで、雨や雪の日でも運動不足解消!

 「キャッキャ」と走り回る子供たちを見ながら、リビングでコーヒーを飲む。そんな余裕のある暮らしが叶います。

家事効率を高める回遊動線の間取り
キッチンを中心に、水回りへもリビングへもクルッと回れる動線。家事の「無駄な歩き」を減らします。

30坪でも収納は諦めない。「ファミリークローゼット」の魔術

「家を小さくすると、収納が足りなくなるんじゃ……」

それも大きな不安ですよね。

 確かに各部屋に個別のクローゼットを設けるには、広さ的には厳しいかもしれません。

 でも、各部屋に大きなクローゼットを作るよりも、「ファミリークローゼット(家族共有の収納)」を1つ作った方が、省スペースで使い勝手が良いことをご存知ですか?

「洗う・干す・しまう」を1ヶ所で完結。

 おすすめは、ランドリールームのすぐ隣にファミリークローゼットを配置すること。

  1. ランドリールームで洗濯物を洗って干す。
  2. 乾いたら、ハンガーのまま隣のファミリークローゼットへ移動。
  3. 完了!

 これなら、わざわざ2階のそれぞれの部屋まで洗濯物を運びに行く必要がありません。

 「たたむ」という家事すら、ほとんどなくなります。

 限られた30坪という面積を、「廊下」や「個室の収納」に使うのではなく、「家族が過ごす場所」「家事を楽にする場所」に集中させる。

 これが、コンパクトでも豊かに暮らすための設計の極意です。


まとめ:広さは「坪数」ではなく「設計」で決まる。

 「30坪だから狭い」「40坪だから広い」とは限りません。

 どんなに大きくても、廊下が多く寒くて暗い家より、

 コンパクトでも、暖かくて明るく、家族がどこにいても繋がれる家の方が、きっと毎日の幸福度は高いはずです。

 私たちオーゴシ建設が得意とするのは、「無駄を削ぎ落とし、家族の時間を最大化する設計」です。

「今の予算で、どれくらいの家が建つの?」

「私たちの生活スタイルなら、どんな間取りがいいの?」

 もし迷っているなら、ぜひ一度ご相談ください。

 紙の上の図面だけでなく、これまでの施工事例をお見せしながら、「あ、これなら広く感じる!」という驚きのプランをご提案します。

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この記事を書いたのは...

阿部 憲介

オーゴシ建設代表の阿部です。 一級建築士、1級建築施工管理技士 新卒で入社したゼネコン時代には、住宅の基礎工事に不可欠な鉄筋コンクリート工事の知識を身につけました。 以降、工務店の代表として木造住宅を専門にに仕事をしています。

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