長岡市中之島 大竹邸記念館のケヤキ
大竹邸記念館は、旧南蒲原郡中之島町(現長岡市)の住宅街にあります。
戦前、郷土の発展に尽くした偉人として敬愛された政治家、大竹貫一の生家が、その業績を称え伝える記念館として公開されています。
庭園内の説明板によると、幕末に大庄屋大竹家に生まれ、国会議員を務めて大河津分水や刈谷田川治水に尽力した方とのことでした。
庭園はさして広くはありませんが、様々な樹種の木が植えられており、特に春の桜の美しさが近隣に知られているようです。
庭園内のお社脇の道路に近い場所にあるケヤキの木は他の木を圧する堂々たる大木で、高さ20mくらいはあるでしょうか。
一般にケヤキは若葉の輝くような美しさ、夏の濃い緑、秋の落ち葉の黄金色、そして葉を落とした幹や枝の繊細で力強いフォルムと、四季折々でや趣を変え、存在感がありますね。
この木の樹齢は不明ですが、このケヤキは、もしかしたら幼い大竹翁の成長を見守り、長じてはその活躍を喜んでいたかもしれません。
NHKの「ファミリーヒストリー」という番組に俳優の大竹しのぶさんが出演されたことがありますが、お父さんがこの大竹家の係累で、しのぶさんは大竹貫一の従弟の曾孫にあたられるそうです。
江戸時代に一命を賭して領民を救い慕われたご先祖もいたようで、記念館が今も存続する理由の一つかもしれませんね。
この記事は当社瓦版 ほっとぽっと2021年夏号No.152 に収録した内容です。