加茂市 加茂山公園のユキツバキ群落
長岡から車で走ること、小一時間。
粟ケ岳を眼前にした加茂市は「越後の小京都」のフレーズで知られています。
街の落ち着いた佇まいが京都を連想させることからのようです。
加茂山公園は市街地の中の自然豊かな丘陵を公園に整備し、ライブなども開催できる市民憩いの場所。
例えるならば、悠久山公園が長岡駅から徒歩数分にあるような、そんな感じでしょうか。
訪れた4月上旬はまだユキツバキの開花には早く、気の早い数本が花を付けている程度でした。
椿の漢字は木偏に春。
鮮やかな赤い花を咲かせるツバキは、梅や桜とはまた趣きの違った、春の訪れを告げる代表的な花だったのでしょう。
ユキツバキは積雪のある日本海側の内陸部に自生し、太平洋側に多いヤブツバキの変種か亜種とされているそうです。
低木で細い幹、細長でギザギザが目立つ葉、ヤブツバキとの何よりの違いは平たく横に広がる花と、雄蕊が付け根まで深く切れ込み、全体が黄色であることのようです。
加茂山公園には五万本ものユキツバキの野生の群落、百種の園芸品種があります。
ソメイヨシノも多く、サクラとユキツバキが競って咲く公園は珍しい景色かもしれません。
遊具がそろった児童公園には花の見ごろには早いのにかかわらず、大勢の子供で賑わっていました。
公園内には無料の放し飼いのリス園があり、リスとの触れ合いが人気だそうです。
深い雪から枝を起こし、花を咲かせるユキツバキは、健気に耐えて花開くイメージがありますね。
「新潟県の木」に選ばれています。
この記事は当社瓦版 ほっとぽっと2017年4・5月号No.130 に収録した内容です。