シンプルでコンパクトにまとまった外観からは想像できないですが、内部は広々とした空間が広がっています。
毎日しなければいけない家事負担軽減を第一に考え、その問題を間取りで解決しました。
大好きな本をたくさん収納できる造作の本棚とゆっくりと本を読むことができる2階のスペースは1階のリビング・ダイニングと繋がりを持たせています。
基本的な生活は1階部分で完結したいという要望から、平屋のような住まいになりました。でも、しっかりと2階もあります。
リビング・ダイニングは解放感を持てるように天井を高くして、2階ホールと空間的に繋げました。
表しの梁は、きれいな生き節のある材を吟味しました。
リビング・ダイニングを中心にして、キッチン・家事室・ファミリークローゼット・脱衣室のある家事エリアと一体として使う事もできる和室がつながっています。
和室は、造作を極力省いたシンプルな設えとしました。障子の桟のデザインにもこだわっています。
キッチンとリビング・ダイニングはつながっていますが、天井高さを変えてゾーニングしています。
対面キッチン廻りの腰壁は少し高めにして、料理中は散らかりがちなカウンター上がリビング・ダイニングから見えないように工夫しました。背面には造作収納を設けて、「使いたいもの」を「使いたい時」に「さっと」取り出せるようにしました。
キッチンにいても小さい子どもの様子が分かるように間取りを工夫しました。
造作のキッチン収納は、お客様の持っている食器量や家電品の種類に合わせて作っています。長岡はゴミの分別種類が多いので、ゴミ箱置場もしっかりと計画しています。
TV台を兼ねたリビングの造作収納は、たまりがちな書類を隠せるように扉がついた部分と、使い勝手の良いオープンな部分と両方を計画して、使い分けできるようにしています。
家事室を中心に、左手は大容量のファミリークローゼット、右手は脱衣室です。このスペースはキッチンのすぐ隣に計画しました。
壁・天井には杉板を使用しています。ここは「見せる部屋」では無いので、コストバランスを考えて節のある材料を使用しています。
家事室では洗濯→干す→たたむを行い、すぐ隣のファミリークローゼットに収納する最短の動線です。
洗濯機を家事室に設置するので、脱衣室には収納も兼ねる大きめの造作洗面台を設けました。
トイレはシンプルですが、木のぬくもりが欲しくて天井はスリット入りの板張りとしました。
余談ですが、「どうしてもタンクレストイレがいい!」という場合を除けば、このタンク式トイレが後々のメンテナンスを考えると1番コストがかかりません。
2階のホールには、たくさんの本を収納できる造作の本棚と読書スペースを計画しました。障子戸の向こうはリビング・ダイニングにつながっています。
光の入る量を調節できるロールスクリーンを採用しました。
左側の造作本棚は、階段の手すり壁も兼ねています。無駄なスペースをとる事無く作れるのは、造作家具の長所ですね。
リビングを中心に、キッチン、和室、家事スペース、そしてウッドデッキと使いやすいく広がりのある間取りを実現しています。