②のつづき。
耐力壁の位置を決めるには,壁量計算があります。
『かべりょう』と読むのか『へきりょう』と読むのか未だに良く分かりませんが・・・。
この耐力壁が地震力や風圧力という水平力に対して抵抗します。
地震力・水平力共に,『1㎡辺り何㎝の耐力壁が必要ですよ』という値が決まっていて,
地震力の場合は,階数や屋根の種類(瓦→重い屋根,板金→軽い屋根)によって値が異なります。
風圧力の場合は,特に風が強い地域でなければ一定の値が与えられています。
この値に,地震力であれば床面積をかけ算,風圧力は壁面の面積をかけると,
『建物全体で何㎝の耐力壁が必要です』という必要壁量が分かり,
地震力と風圧力の必要壁量の大きい方の数値を採用します。
文字で書くと分かりづらいですね・・・でもこういう事で必要壁量が決まってきます。
計算してみると,風圧力よりも地震力で必要壁量が決まる事が多く,
建物が重たいほど,必要壁量が増える傾向がありますね。
という事は,ほぼ屋根の種類(瓦屋根か板金屋根か)によって決まるという事で。
そうすると,大きな地震が起きると必ず言われます。
『瓦屋根は重たいから地震の被害を受けるんだ!だからダメだ!!』と。
・・・この言葉を聞くと悲しくなります。
地震で瓦が落ちてしまうのは,瓦の葺き方の問題です。
今はかなり改善されています。
家が潰れてしまうのは,瓦の重さのせいじゃありません。
瓦の重さを考えないで設計して建てたからだとわたしは考えてます。
どう思います?
つづく
けん