長岡市宮路町 石動神社の杉
昔から長岡市民に「宮路様」と呼ばれて親しまれてきた石動(いするぎ)神社。その拝殿の背後に聳えている杉です。
樹齢は不明ですが、高さ30m、幹回り4.3mと、周囲の杉木立の中でもひときわの大木ながら樹皮の痛みもあまり無く、老木の趣きはあまり感じられません。
注連縄も張られていないので、神木の扱いはされていないのでしょう。
この神社の周囲はよく手入れが行き届いている様子で、下草や雑木も少なく、清らかな神様の森という雰囲気があります。
最近、参拝に来た気功の有名な先生が、この杉に大きな「気」を感じると言われたと境内のお茶屋の方が言っておられました。
栃尾へ至る新榎トンネルの手前に宮路の村があり、急な石段を登った先が石動神社。
代々、宮司の家族の方が参拝客のおもてなしにお茶受けに出されていたメニューの一つが、今も人気の『宮路様の茶屋ニシン』です。
身欠きニシンを7日間かけて身も骨も柔らかく甘じょっぱく煮込んだ逸品。
降雪の12月から3月はお休みとのことですが、海から遠い山中に伝わる昔は貴重だった魚料理を味わってみるのも、当時を偲ぶよすがかもしれませんね。
神社から少し先にある池の巡りは、かつて農耕馬の草競馬で賑わったそうです。池は緑色の静かな水面に、晩秋の雲を写していました。
この記事は当社瓦版 ほっとぽっと2022年冬号No.158 に収録した内容です。