これまでオーゴシ建設は累計で100棟を超える注文住宅を建ててきました。
その経験を基に考えると、注文住宅を計画する事は、いかに
『住まい手の要望』を取入れ、
『快適で性能の高い住まい』を、
『予算内で建築』できるかを突き詰める事だと感じています。
住まい手の要望とは・・・ 住まい手が叶えたい事で、千差万別。住まい手の個性が出ます。
快適で性能の高い住まいとは・・・ 耐震性や温熱性、動線計画など目に見えづらいので疎かにされがちな部分。(できれば高性能にしておきたいのが住宅会社の本音)
予算内で建築とは・・・ どんなに素晴らしい建物を計画しても建てられなければ意味がないですからね。
皆さんが「家を建てたいっ!」と考え始めた時、頭の中にはたくさんのイメージが沸いていると思います。キッチンはどこのメーカーで、収納をいっぱいとって、趣味の部屋もほしいな・・・等々。
そんな思い描いた要望も、家づくりの打合せが進んでいくにつれてしぼんでいってしまう事があります。そう。住まいづくりには「予算」があります。
予算には限りがある訳で、建物の計画が進んでいくと諦めなければならない物もでてきます。
多くの場合、住まい手の要望が優先されるので、建物性能を少しずつ落としていって、それでも足りない時は入れたかった要望を少しずつ諦めて・・・。
要望や性能を諦めていくという事は、住まい手の個性と建てる住宅会社の特徴を削っていくという事。
今までの経験上、夫婦と子ども達で住む場合、注文住宅の予算は税込みで1,900万円前後が限界ラインのように思いますし、ウッドショックやコロナ禍の影響で住宅の価格は上昇傾向です。
この価格帯の注文住宅は、価格を抑えるために特徴を削っていくので、どこの住宅会社で建てても同じような家ができてしまいます。
そうなると、当然お客様は少しでも安く一つでも多く希望を叶えてくれそうな住宅会社で家を建てようとします。
しかし、実際は、外壁やビニールクロスの柄や、建具や水回りの商品くらい等の部分でしか違いが出せません。
そこの違いに〇〇スタイルと名前を付けたり、住宅設備などワンポイントだけグレードを上げてその部分を強調して何とか他社との違いをアピールしようとしていますが、差別化は難しい。
実際当社もコストダウンを考えていくと、壁紙の和紙や無垢材を使う事を諦めたりとなっていく・・・。
「住まい手の要望を叶える事」と「コストダウン」の両立は難しいと痛感しました。
さらにもう一つ考えなくてはいけないのは、建物の省エネ化です。
国は2025年に省エネ基準適合を義務化する方針です。現行の基準よりも一次エネルギー消費量を2割削減する基準となるようですが、元々日本の省エネ基準は低いと言われています。住宅は使用期間が長いという特性を考えると、さらに高い基準を見据えておく必要があります。
このような背景から、住まい手の要望を取入れて、高性能で、価格を抑えた注文住宅。
そんな住宅が今求められてると感じました。