豊かさを紐解くChap.1-3 温熱環境を整える①

Chap.1 「心地よく暮らす」ために

豊かさを紐解くChap.1-3 温熱環境を整える①~暑い・寒いの原理を理解する~

前回の話で杉の無垢材は暖かく「感じる」と言いましたが、これはあくまで「体感」です。
自然素材だから発熱して暖かくなる・・・なんて事はないですよね。
暖かく感じるだけです。

これから住まいの温熱環境の話をしていくのですが、その前にこの「体感」についてお話します。

 せっかく家を新築したりリフォームするのであれば、冬暖かく・夏涼しい家=温熱環境に優れた家にしたいですよね。
でも、そもそも「暖かい」「涼しい」はどうやって決まってるのでしょうか。

 

暑さ寒さを表す最も一般的な指標といえば、やっぱり温度でしょう!
 家の外の温度を示す「気温」や部屋の中の温度を示す「室温」という言葉、水の温度を示す「水温」も「温度」の1つですね。

 天気予報でも「今日の長岡の最高気温は3℃。寒い日になるでしょう。」という感じで一般的です。

でも、この「温度」がそのまま暑い寒いを決める!と言われると「ん?なにか違和感が・・・。」と思いませんか?

 

今までにこんな事ありませんか。

真冬の外にいて、風が吹いて来て寒いから建物の陰に隠れた時に寒さがやわらいだ時。

食べるまでは快適だったのに、ラーメンを食べた始めたら暑くて汗ダクになった時。

家では室温20℃で十分暖かかったのに、会社に行ったら同じ20℃でも寒く感じた時。

気温や室温は変わっていないのに、暑く感じたり寒く感じたりと感じ方が変わる。こんな経験があると暑さ・寒さには温度以外の事も関係してるんじゃないか?と思いますよね。

 

暑さや寒さは、室温、放射、湿度、気流、代謝量、着衣量という6つの要素によって決まります(家の中の話をするので気温は室温になってます)。これを温熱6要素と言います。そのまんまですね。

 なんと室温の他に5要素も隠れていました!室温は要素のうちの1つでしかないので、室温が同じでも他の要素が変わると暑かったり寒かったりと感じ方に違いが出るわけですね。

温熱6要素には気温、放射、湿度、気流、代謝量、着衣量があります

6要素のうち、代謝量と着衣量は人の側の指標、湿度と気流は室内の比較ではそんなに差が出ないので、ここでは特に室温と表面温度について詳しく見てみます。

 

「冬は寒いから体を温める」、「夏は暑いから体を冷やす」と言ったりするので勘違いしがちですが、人間の体温は季節を問わず年間を通してほぼ一定です。私もコロナ禍の毎日の検温のおかげで体温がほぼ一定なのがよく分かりました。

 活動量に応じて多少はありますが常に代謝熱が発生しています。イメージしづらいですが常に体から熱が発生しているんですね。この熱が逃げづらいと暑い、逆に逃げやすいと寒いと感じているんですね。

 ちなみに、適度に熱が逃げている状態が快適です。

代謝熱が逃げづらいと暑い、逃げすぎると寒いと感じます。

なので、部屋に入って寒い時は、「この部屋すごい寒い!」じゃなくて「私の代謝熱がめっちゃ逃げて寒い!」と正確に言いましょう笑。

熱が逃げる主なルートは2つ。
 1つは体の周りに接している空気に熱を伝えて逃がす対流ルート。ファンヒーターを想像するとイメージしやすいですね。

空気を介して熱を伝えるのが対流です。

 

もう1つは放射というルート。これは分かりにくいのですが、すべての物体は遠赤外線を出していて熱を温度が高い方から低い方へと移動させています。
 これは直接触れていない離れている物体同士でも、温度が高い方から低い方へ熱の移動が起こります。
 電気ストーブをイメージすると分かりやすいかもしれませんね。風を送っていないのに暖かさを感じます。

遠赤外線によって離れていても熱が伝わるのが放射です

 

私たちが暑い・寒いと感じるのは体から逃げていく熱の量によって決まります。そしてその量は空気の温度(室温)や床・壁・天井の平均温度などによって変わります。

 つまり体感温度は私たちと周辺環境(室温・表面温度・湿度など)との相対的な関係で決まっていくんですね。
 そして、心地よい体感温度とするために周辺環境を整えなければならない。
 この整った周辺環境の家が温熱環境に優れた家という事になります!

 では、温熱環境に優れた家とは・・・。

という事で、工務店のページなのに家の事がほとんど出てこないで話が終わってしまうという笑。
 次から住まいの快適な温熱環境の話につながっていきますので!お楽しみに~。

 

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